我々の脳は、例えば目の前の他人が身体的な苦痛を与えられているとき、またはそれを和らげるような行為をうけているとき、実際にそれを感じているのだという話を聞きました。それを自覚しないのは、自らの触覚からの情報が「それは、あなた自身に起こった事ではないよ。他人のことだよ。」という情報を伝えてくる事で遮断されているからであって、怪我や、麻酔による一時的な感覚の喪失などにより、その上書き情報が断たれれば、上記の苦痛や緩和を自らの身に起こったもののように自覚することが出来るのだそうです。
こんな話を聴くと、情報化の進展による、動画コンテンツの急速な増加が、我々の共感にもたらす可能性の巨大さを考えずには要られませんね。遥か離れた場所で起こっている悲しい出来事について、動画を通して、まさに自身に起こった事のように共感できるならば、それはとてつもなく大きな変化を生み出しうるのではないでしょうか。