娘(もうすぐ3歳)がいるので、毎日絵本を読み聞かせするのですが、家にある分だけですでに200冊を超えました。図書館で借りたのや、出先で読んでやったのを含むともっともっと増えると思うのですが、先日はじめて「これはアカン」と、途中で読み聞かせをやめてしまった絵本がありました。
それが「象のババール」だったのです。
キャラクターは以前から知っていて、勝手に内容を想像していたのですが、呼んでみてびっくり。あまりに露骨すぎる帝国主義のプロパガンダ本でした。
密猟者に母親を殺されたババールが、逃げ惑ううちに街へたどり着き、第一声が「にんげんって ふくをきて すてきだなあ ぼくもひとつ あんなのを きてみたいもんだ」。この時点で?が頭を飛び回ります(その、街から来たヤツにお母さん殺されちゃったんだよ?ババール)が、さらに、金持ちのばあさんに拾われてババールは贅沢三昧、西欧式の教育も受けて、すっかり「文明社会」になじんだババールが、自動車にのって象の村に凱旋、どくきのこを食べて死んでしまった王様(こっちの王様は裸、他の象たちも裸)の後をついで(別にババールは王子ではありません)、王座に着きました。盛大なパーティ。めでたしめでたし。って、なんじゃそれ。
不可解も荒唐無稽も風刺も歓迎ですが、これはちょっとないんじゃないでしょうか。ババール恐るべし。