いきなり難問続きでは心が折れてしまいますし、といって簡単すぎると今度はすぐに飽きが来てしまいます。すでに実力の範囲内である部分はサクサクとすすみ、ちょうど力を入れるべき部分で程よい繰り返しを求められ、実力が付いたことを見極めて次へ進ませるという出題システムが重要となる訳ですが、当サイトでも月初に公開を開始したワンワードワールドで従来のランダム出題からの脱却をはかりました。今後バランス調整や復習のタイミングを計るシステムの組み込みを行っていく予定ですが、興味を引く記事があったので記録を兼ねてご紹介します。以下は引用です。
乙訓教育局はこのほど、問題の難易度が異なっても絶対的な基準で学力が測定できる「コンピューター適応型テスト」(CAT)を開発した。管内の小中学校での普及を進めようと、京都府長岡京市下海印寺の長岡第四中で18日、CATを活用した授業を初めて行った。
CATは、同教育局が教育振興プロジェクト「アイテムバンク構築事業」の一環として、東邦大理学部の菊地賢一准教授と共同開発した。管内の小中学校で実施した英語検定や基礎学力診断テストなどのデータを基に、問題群を作成した。
テストは、コンピューターが問題群の中から無作為に選んだ問題に対して受験者が解答し、その正誤パターンから受験者の学力を推定する。問題は受験者ごとに異なる。その後、コンピューターが受験者それぞれに合わせた難易度の問題を選択、受験者が解答する度に学力を推定し直す。
同等の難易度の問題に対して正誤のばらつきが少なくなってきたら終了し、最終的な受験者の学力を測定する仕組みになっている。現在、英語と算数・数学の2科目で5種類が開発された。
18日には、長岡第四中の英語の選択授業で、3年生28人がCATを初体験した。生徒たちは、興味深そうにパソコンの画面を見つめ、次々に出題される問題に挑戦していた。同教育局でテストの開発に携わった松宮功校長は「自分の学力の伸びが客観的にわかる。生徒たちの学習意欲の向上につながれば」と話している。
正誤のばらつきに関する処理を考えるというところがミソのようですね。今後の開発の参考にしたいと思います。こういった取り組みはあれこれ行われているようで、私としても機会があれば何らかの形で協力できると良いなと思っています。